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地方公務員(役所)の事業がつまらないと思われる理由

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役所がやる事業は地味でパッとしない=つまらない印象がありますよね。

そもそもどんな事業をやっているかさえ知らない人も多いかと思います。

私も夫が地方公務員でありながら役所のウェブサイトを見ることはありません。

つまらないと思われてしまう理由の一つに、役所ならではの仕事の制約があります。

それは例えば広報に積極的にお金を使えないこと。せっかくの良い事業もアピール不足により市民に届かないことが多々あります。

地方公務員である夫の経験をもとに詳しく説明していきます。
この記事がおすすめな人

・役所のやる事業がつまらないと思われる理由を知りたい人。

・地方公務員に興味があり役所ならではの仕事の制約を知りたい人。

地方公務員(役所)の事業がつまらないと思われる理由

地方公務員が事業をやるうえで、役所ならではの様々な制約があります。

それは主には以下の3つです。

・広報に積極的にお金を使えずアピールができない。

・予算が少なく理想通りの事業ができない。

・連携や委託する企業を自由に選べない。

順に説明していきます。

広報に積極的にお金を使えずアピールができない

役所は広報に積極的にお金を使えないので大体的なアピールができません

大企業が豊富な予算で、ベンチャー企業が赤字覚悟の先行投資で行うような大規模な広報(テレビCM、電車広告ジャックなど)はほぼ不可能です。

役所ができるのは「市施設やイベントでのチラシの配架」、「公共交通機関での小規模な広告」など低予算に限られます。

なので基本は無料でできる役所独自の広報ツールを使っています。

その役所独自の広報ですが、、、

役所の公式ウェブサイト → 見ないですよね。

役所が市民に配布する広報誌 → 見ないですよね。

役所が制作する市政テレビ番組・ラジオ → 見ない・聴かないですよね。

役所が作ったアプリ → アプリがあること自体知らない・・・

こんな感じで周知効果はあまり期待できないです。

あとは報道機関へ記者発表も行います。

ここで報道機関に関心を持ってもらえれば、テレビや新聞で紹介され効果は絶大です。

でも目玉事業やインパクトのある事業でない限り取り上げられる確率は低いです

例えば夫の経験では報道機関に取り上げられたことは1割程度とのこと。

こんな感じで役所側としては広報した!と思っていても、市民には知られずに終わる事業も多々あります。

なので役所は気づかれもしないつまらない事業ばかりやっているイメージになってしまいます。

予算が少なく理想通りの事業ができない

役所の事業は予算が少なく、理想通りにいかないことも多いです

というのも事業計画時に理想的な予算を積算しても、財政部門の審査により最小限の金額に絞られるからです。

例えばある事業の予算編成は以下のイメージ。

○○の普及啓発イベント

予算要求審査結果
イベント運営の業務委託費に○円過去類似例をもとに3割減で査定
ブースで配る普及啓発物品代に△円在庫あるので必要なしの判断で却下
ネット広告と紙チラシ作成の広報費に◇円要求ネット広告は却下、紙チラシ作成は2割減査定
予算を削られた結果、事業の魅力が減るのは仕方がないところです。
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また、役所が業者に仕事を委託をするとき、入札や相見積で安い業者を契約先に選びます

委託業務内容によっては企画提案内容で選ぶこともありますが、基本は入札です。

なので「安い」=「質が低い」場合があります

例えばチラシ作成を委託する場合、良いデザインを考案できる業者を必ずしも選べるわけではないんです。

もちろん安くても質の高い仕事をする業者もいます。

でも安く引き受けてもらう以上は、役所側も理想を追ってむやみに要求できないのも事実です。

企業提案による業務提携が積極的にできない

「○○事業をいっしょにやりましょう!」といった企業からの提案は断ることもあります

特に、提案企業の利益につながる内容、どの企業でもやっているような内容であれば基本は断ります。

なぜなら特定の企業の提案を受けることは公平性に欠けるから。

事業をやるとなれば役所側も人員を割く必要があり、取捨選択が必要です。

提案内容で判断するにしても、A社は承諾、B社は断るというのが公平性に欠けてしまうのです。

役所によっては条件次第では受け入れ可など事情は変わるのかもしれませんが、少なくとも夫の役所ではこのルール。

なので「企業パワーで役所も相乗りして魅力的な事業を!」とはいきません。

なお、役所が企業といっしょに事業を行うこと自体はあります

例えば、役所側から提携や協賛を呼びかけ、それに企業が手を挙げてくれた場合です。

イベントを開催するのにスポンサーとして協賛を募るなどが該当します。

役所の事業は実際つまらないのか

事業内容までつまらないかは捉え方次第

役所の事業がつまらないと思われる理由を紹介しましたが、事業内容自体も実際つまらないのでしょうか。

それは捉え方次第で人により変わります

なぜならその事業分野に関心があるかどうかで変わるからです。

まず前提として、役所の事業は学習ものや普及啓発が多いです。

例えば健康、環境、防災対策などを伝えるイベントや冊子・啓発品配布といったもの。

これらは元々その分野に関心のある人にしか響かないですよね。もしくは好奇心旺盛な子どもが楽しめるくらいです。

関心がない方にとっては事業内容がどんなに素晴らしくてもつまらないと思います。

一方、元々関心がある方にとっては、役所の事業もそれなりに満足できる内容になっています

予算が少ないながらも職員はしっかりと企画して、クオリティ高く事業を仕上げていることが理由です。

例えばイベントにしても、単に役所の取り組みを紹介するのでなく、体験ゲームやステージ実演を行い、誰でもとっつきやすく工夫します。

補助金や賞品がもらえる事業は興味ありなしに関わらず魅力的

役所の事業の中には参加すれば何かがもらえる事業があり、市民にとってはそれだけで魅力的です。

そういった事業の役所側の目的は補助金や賞品を出すことで市民に取り組みを進めてもらうこと。

例えば、電気自動車の導入促進です。

電気自動車は高価で購入をためらっている市民の後押しをするため補助金を出します。

少しでも負担してもらえるなら嬉しいですよね。元々買おうと思っていた人にとってはラッキーな事業ともいえます。

他にも、健康や省エネを呼びかけるため、賞品がもらえるキャンペーンを行うこともあります。

役所への企業協賛次第では高価な賞品も。

事業の分野に興味がなくても、参加すれば賞品がもらえる可能性があるのは魅力的です。

まとめ

地方公務員(役所)の事業がつまらないと思われる理由について紹介しました。以下にまとめます。

まとめ

・広報に積極的にお金を使えずアピールができない。

・予算が少なく理想通りの事業ができない。

・企業からの提案による事業提携が積極的にできない。

・事業内容までつまらないかは捉え方次第で人それぞれ。

・補助金や賞品がもらえる事業は興味ありなしに関わらず魅力的。

役所の事業はアピール度合いだけで判断せず、実際に内容を見てもらうと良い事業もたくさんあります。