地方公務員にも土日出勤があります。
イベントへのブース出展や選挙会場の運営など、地方公務員ならではと言えます。
では土日出勤は具体的にどんな1日を過ごすのか。
私の夫は地方公務員としてこれまでに10回以上の土日出勤を経験しています。
その体験談から土日出勤の1日について紹介していきます。
なお、土日対応の窓口や施設など普段から土日出勤がある場合を除いた話になりますのでご了承ください。
・地方公務員の仕事に興味がある人。
・土日出勤はどんな1日か知りたい人。
地方公務員の土日出勤はどんな1日?
主には以下の時に土日出勤をします。
・イベントへブースを出展する時
・イベント、採用試験、選挙など会場運営する時
・普段の仕事で残業する時
頻度は部署次第で、例えば企画系の部署ではイベントのブース出展、運営ともに頻度高く、年に数回出勤することがあります。
それぞれの土日出勤の1日の流れについて説明していきます。
イベントへブースを出展する時
イベントは1日のものが多く、「準備、ブース運営、片付け」と1日みっちり働きます。
従事人数はブース規模にもよりますが、例えば3m×3mくらいのブースであれば4,5人の体制で臨みます。
9時 集合、ブース準備
イベント開始の1時間前くらいに集合してブースの準備をします。
具体的には以下の準備をします。
・レイアウト配置(受付、看板、啓発品、アンケートなど)
・パネル、チラシなど展示物の設置
・ゲーム、工作キットなど出し物の準備
余裕を持って早めに集合するので、スムーズに準備が済めば30分ほど暇になります。
なお、必要な荷物は前日までに会場へ運びますが、それができない場合は当日早朝に運ぶこともあります。
10時 イベント開始、ブース運営
各職員あらかじめ割り振ったポジションで従事してブースを運営します。
ブースの内容にもよりますが、例えばゲーム(輪投げとか)を通じて啓発するなら以下のイメージです。
・ゲームの説明、運営:2名
・アンケートの依頼:1名
・啓発品渡し:1名
・フリー(サポート、展示物に興味を持った市民への説明など):1名
幸運にも?たくさんの来訪者が来ると忙しくてあっという間に時間が過ぎます。
11〜13時 順番にお昼ご飯&休憩
ブースの状況を見ながら順番にお昼休憩をとります。
大抵はコンビニで買ってきたものを裏で食べるか、イベント会場内に出店があればそこで食べます。
あとは簡単にブースまわりするくらい。
13時 ブース運営
午前中に引き続きブース運営をします。
イベントによるかもしれませんが、夫の経験では朝一、午後一はわりと人が来てバタバタするようです。
また、ブースにはその分野で意識高い系の人が来て、長いと1時間は説明することもあるとのこと。
その後は終了時間が近づくにつれて人が少なくなり、暇になる傾向です。
16時 イベント終了、片付け
イベント終了時間に合わせてブースを片付けます。
みんな早く帰りたいのでテキパキと進みます(笑)
荷物は公用車に積み込むなどしてその日のうちに市役所へ運びます。
16時半 解散
打ち上げをやることもありますが、従事に疲れてそのまま帰ることが多いです。
なお、イベント当日まではブース内容の企画や展示物の準備などいろいろ大変です。
イベント、採用試験、選挙など会場運営する時
主催する部署からの招集を受けて、アサインされた仕事を対応します。会場運営を手伝う側なので精神的に楽です。
(ここではあくまで手伝う側での従事を紹介していきます)
例えば以下のとおり。
・イベント → 受付、来場者の誘導
・採用試験 → 教室内係、連絡係
・選挙 → 投票所受付、開票
仕事内容は事前に作業マニュアルを受け取り、場合によっては主催者側からも説明を受けます。
それらを頭に叩き込み従事当日に望み、事前の指示・マニュアル通りに対応します。
例えば、採用試験会場での教室内係での1日の流れは以下のとおり。
8時 集合、会場準備
持ち場の教室にて会場準備をします。
開場時間になったら受験者を順次受け入れます。
9時 試験(午前)
・試験の説明
・試験用紙の配布、回収
・受験者の確認
・見回り
・質問対応
など。
12時 お昼ご飯&休憩
主催者側にてシフトを組んでくれているので、それに合わせて決まった時間に休憩します。
ブース出展と比べると、しっかりと休憩が取れます。
13時 試験(午後)
午前と同じです。
15時 終了、解散
終了後は報告と会場の後片付けが終わり次第、すぐ解散します。
こういった運営従事は当たり外れが大きく、常に動きっぱなしの仕事もあれば立っているだけの仕事もあります。
従事時間も仕事によりけりで、3時間だけで終わるものもあれば12時間以上働くこともあります。
普段の仕事で残業する時
民間企業と同様、平日の仕事の残業のため土日出勤することもあります。
例を挙げると以下の場合です。
・労務管理の部署で年度始めの手続きが多い時期
・予算統括の部署で予算編成の大詰めの時期
・市議会直前で資料作りに追われる時期
・元々の仕事量が多い多忙な部署(最近ではコロナ対策の部署もこれに該当)
1日の流れは基本は平日と同じです。みんな早く終わらせたいので朝も普段通りの時間に来ます。
なお、事前に残業申請して許可をもらっていれは代休や残業代はもらえますが、自分の判断で出勤する場合はもらえません。
なのでサービス残業の人は好きな時間に来て好きな時間に帰ったりもします。
上記の例以外では、年度末に異動対象の職員が引き継ぎ準備や荷物整理に来ることもあります。
土日出勤のメリット・手当は?
それぞれ簡単に説明します。ここでは「普段の仕事で残業する時」は除きます。
普段と違う仕事で気分転換になる
土日出勤のメリットは会場運営など普段と違う仕事して気分転換になること。
従事内容は単純作業も多く、普段の事務ワークから離れてのびのびと仕事ができます。
それでいて普段と同じように業務と認められるのでこの点はメリットといえます。
代休、残業代がもらえる
土日出勤した分は代休や残業代がもらえます。
勤務時間に応じて半休や1日休に振り替え、振替できない分は残業代になります。
なお、土日(祝日も)の残業代は、1時間あたりの給与額の1.35倍。
これは平日の残業代の1.25倍よりも大きく、土日に働いた方がお得にも感じます。
さらにいうと、代休をもらえるとはいえ普通の年休がたくさん残っている場合はあまり意味がなく、働き損になることも。
この点は人によってはデメリットともいえます。
まとめ
地方公務員の土日出勤についてまとめると以下のとおりです。
・イベントへのブース出展は1日のものが多く、「準備、ブース運営、片付け」と1日みっちり働く。
・会場運営を手伝う仕事は精神的に楽。仕事の忙しさは当たり外れが大きい。
・民間企業と同様、平日の仕事の残業のため土日出勤することもある。
・土日出勤のメリットは会場運営など普段と違う仕事して気分転換になること。
・土日出勤した分は代休や残業代がもらえる。
土日にしばしば駆り出されるのは地方公務員の宿命でもあります。